ファインマン物理学Ⅲ 20章3節(P264)より
ここに
Maxwell 方程式の一般解が与えられているのだから、これを作用に代入することによって、点粒子に関するダイナミクスに置き換えられるように見える。
↓代入
時間遅延の項があるので、Taylor展開で考えると、Xi(t) , Yi(t) , Zi(t)
の力学系に高階微分の項が現れることになる。
⇒つまり、高々2階微分までで抑えるためには、場とそのダイナミクスを記述する項を省くことはできない。
⇒遅延項
を、近似的に省けば、この問題は無くなる。つまり、場の存在は、単に計算の便宜に過ぎなかったことになる。
つまり、場の量が単にチャージあたりの力の大きさというだけではなく、自由度として省くことの出来ない物理的実体であることの本質は、この遅延項に由来する。
ローレンツ力で磁極が電荷から受ける力の大きさを云うときに「作用反作用法則」を使ってはいけないという話がありました。場の運動量に関して明確にされていないから。⇒電荷と磁極の相互作用の場合、E×B の分布に関しては対称的なので、結果的には問題ないが、配慮する必要はある。
以上■
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