環境省小冊子「よくわかる低周波音」
P3.低周波音って聞こえるの?
- もしも、「放射能は見えないからだいじょうぶだよ」と、主張している人がいた場合、あなたは信じますか?
- もしも、あなたが「見える」あるいは「感じる」ことのできるほどの放射線に貫かれたとしたら、おそらく即死でしょう。
- 私たちは進化の過程で危険を知らせる自然界のシグナルを「見る/聞く/嗅ぐ/感じる」ことができるようになりました。
- しかし文明によって、進化の速度よりもはるかに急速に影響が顕著になった物理現象に対して、人の体は無防備です。
- たとえば、電子レンジのマイクロ波は、見ることもできなければ、感じることもできません。しかし、そのマイクロ波で肉を焼くことができます。
- 私たちはマイクロ波に焼かれても、何が起きているのか全くわからないから、危険を察知して逃げ出すことができません。
それは放射能と同様に、機械で値を測ってはじめてわかるものです。
- 風力発電の風車や、ヒートポンプなどから出る純音(自然界には存在しない純粋な音)の低周波音も同様で、聞こえないから、体に深刻なダメージを受けていても、それに気付くことができません。目まいや不眠などの症状に苦しめられても、その原因が低周波音にあることに気付くことすらできないのです。これも機械で測らなければわからないのですが、その測り方の、国や自治体が参照している基準が産業優先の恣意的なものであり、被害の実態を反映していないことが事態を深刻にしています。
- この「よくわかる低周波音」では、可聴音とは大きくその性質が異なる低周波音を、
可聴音と同じ性質を持つものであるかのように印象づけることで、
「聞こえないなら問題ない」というイメージに読者を誘導しようとしています。
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- 物理では量の大きさの「程度」が問題になります。
- 音波と電磁波を対比させてみると理解しやすくなります。
AHO1.低周波音は・・虫の音などと同じ音の仲間です
- 確かに用語の使い方としては正しいです。しかし、このページはいわば
「電子レンジのマイクロ波は電球のあかりと同じ光の仲間です」と、説いているようなものです。
あるいは
「コバルト60から放出されるガンマ線は蛍光灯のあかりと同じ光の仲間です」と、説いているようなものです。
たしかに用語の使い方としては間違いではないけれども、人間とのかかわりかたという視点では全く異なる種類のものです。
AHO2.例えば・・波が防波堤で砕ける音などに低周波音が多く含まれます
バラバラな波と、揃った波は大きく性質が異なります
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